Kuichiro Taguchi
年卒業
研究テーマ
医学・医療分野におけるSTS研究
研究内容
①医学・医療分野の科学技術コミュニケーション論
医療訴訟や病院内暴力の増加など、近年、医師・患者関係のコンフリクトが社会問題化しているが、これは医療をめぐる公共的な意思決定について当事者性を重視したステイクホルダー間の合意形成が行われてこなかったことの裏返しであるともいえる。このような問題意識の上で、2007年から続く厚生労働省主導の医療事故調査委員会設置をめぐる政策審議の社会的なコンフリクトを分析し、その合意形成に向けたあるべき制度設計上の方向性について具体的な分析を行う。
②医学・医療分野の科学技術ガバナンス論
大きな社会問題となっている薬害やパンデミックなどの医療におけるリスクガバナンスや価値多元化する中で合意形成が困難になりつつある医療費および科学研究費配分に関するpriority-setting の問題など、専門家や市民(public・j・A利益集団などを含む多様なステイクホルダー間のあるべき合意形成プロセスについて、熟議民主的ガバナンスの観点からの研究を行う。